SQL Server 2005 Express版のインストール |
データベース管理システムSQL Server 2005のExpress版(以下「SQL Server」)とその管理ツールManagement StudioのExpress版(以下「Management Studio」)のインストール手順を紹介しましょう。
- 必要システム -
SQL Serverをインストールするには、以下のようなシステム構成が必要です。いずれも、現在主流のパソコンでは問題のないところでしょう。
OS |
Windows 2000 Service Pack 4、Windows Server 2003 Service Pack 1、Windows XP Service Pack 2 |
CPU |
Intel Pentium III 500 MHz以上、または同等の互換プロセッサ(1GHz以上を推奨) |
メモリ |
512MB以上(1GB以上を推奨) |
HDD |
600MB以上の空き容量 |
- メモリは1GBが理想 -
少し古いマシンを使っている場合、インストール時の環境チェックで警告やエラーが出ることもあります。警告の場合は、無視してインストールしても大きな問題は発生しません。但し、運用しているうちに処理に時間がかかりすぎるなどの不満が出てくることがあります。
インストール先のコンピュータに仮に512MBのメモリが搭載されていても、その一部をビデオカードが使っていて、OSの使用できるメモリが実質的に512MB未満となる場合には、インストール時に警告が出ます。
また、コンピュータにIIS(Internet Information Services)がインストールされていない場合も警告が出ます。これは、Web関連のプログラミングを行わないのであれば、無視して構いません。
実際、SQL ServerとManagement Studioはかなりのリソースを消費します。クロック周波数2GHzのCeleronに512MBのメモリを搭載したマシンで試したところ、もちろん正常に動作はするのですが、Management Studioの起動時や画面切り替え時にかなりモタつきました。
2.8GHzのCeleronと2GHzのPentium 4にそれぞれ1GBのメモリを搭載したマシンで試すと、そこそこにストレスなく実行できました。特にManagement Studioがネックとなっているようですが、従来のEnterprise Managerとクエリアナライザを統合し、さらに機能強化された訳ですから、ある意味で仕方ないとは思います。
- インストール手順 -
SQL ServerとManagement Studioは、ダウンロードした“SQLEXPR_ADV_JPN.EXE”を実行してインストールします。
それに先だって、インストール先のコンピュータに“.NET Framework 2.0”がインストールされていなければなりません。インストールされていない場合は、以下のURLからダウンロードしてインストールしておきましょう。
.NET Framework 2.0
ここでインストールされるのは、.NET Frameworkの再頒布可能パッケージです。.NET Frameworkの日本語エラーメッセージなどが必要な場合は「日本語ランゲージパック」もインストールすることになりますが、これは必須ではありません。Management Studioは日本語版なので、日本語ランゲージパックをインストールしなくても日本語のヘルプとメッセージが表示されます。
その後、先述した“SQLEXPR_ADV_JPN.EXE”を実行して、SQL ServerとManagement Studioをインストールします。
【注意】
SQL Server 2005は、圧縮されたディスクやフォルダにはインストールできません。圧縮されていないフォルダにインストールするか、インストール先のフォルダを圧縮されていない状態にしてからインストールしましょう。
1.使用許諾契約の確認
“SQLEXPR_ADV_JPN.EXE”を実行すると、画面1のような使用許諾契約の確認画面が表示されます。「使用許諾契約に同意する」にチェックを入れて[次へ]をクリックします。
2.コンポーネントのインストール
必要なコンポーネントのインストールを確認する画面になります。[インストール]をクリックすると、インストールが始まります。
3.コンポーネントのインストール完了
インストールが完了したら[次へ]をクリックします。
4.コンピュータの構成チェック
インストール先コンピュータの構成がチェックされます。チェックが終わるとSQL Serverのインストールウィザードが起動します。[次へ]をクリックしてウィザードを開始します。
5.システム要件のチェック
インストール先コンピュータのシステム要件(CPUの周波数、搭載メモリ、空きディスク容量など)がチェックされます。
問題のなかった項目には「状態」欄に「成功」と表示され、インストールとその後の実行に問題がありそうだと「警告」、インストールまたは実行が不可能な場合は「エラー」と表示されます。
エラーまたは警告が表示された場合、「メッセージ」欄をクリックすればその理由の詳細が表示されます。メモリの搭載量が少ない場合やCPUの処理速度が遅い場合に、画面8に示した「ハードウェアの最小要件」で警告が発せられます。先述したように、実際には多少レスポンスが遅くなってもなんとか稼働しますが、軽やかな動作を期待するならメモリを増やしたり、もっと処理速度の速いコンピュータにインストールし直す方がよいでしょう。
「IISの機能要件」とは、Webアプリケーションを実行する環境としてWebサーバー機能を担当するIIS(Internet Information Services)がインストールされていない場合に発せられます。Webアプリケーションを開発しないのであれば、この警告は無視して構いません。
エラーが1件もなければ、警告を無視してインストールを続けられます。メッセージウィンドウを閉じ、[次へ]をクリックします。
6.インストールの準備
インストール先のディスク領域チェックが始まります。
7.ユーザー情報の確認
ユーザーの氏名と所属(OSに設定したユーザー情報)が表示されます。確認して[次へ]をクリックします。
8.コンポーネントの選択
インストールしたい機能を選択する画面になります。リストから必要な機能を選択できます。ここでは、「データベースサービス」と「クライアントコンポーネント」に対して「ローカルハードドライブにすべてインストール」を選択しておきます。
インストール先を変更することもできますが、できるだけ標準のフォルダのままとしておきましょう。[ディスクコスト]をクリックすれば、インストール後の空き容量を確認できます。
[次へ]をクリックします。
9.認証モードの選択
SQL Serverにログインする際の認証モードを選択します。あくまで学習・練習のための使用であって、本格的なデータベース・サーバーを構築する訳ではないので、「Windows認証モード」で構いません。
そのまま[次へ]をクリックします。
10.エラーレポート報告の選択
SQL Serverで発生したエラーを報告する方法を選択します。組織内にエラー報告サーバーがあればそこへ報告するようにも設定できますが、学習・練習での使用なので、両方のチェックを外したままでも構いません。
「Microsoftへの自動送信」にチェックを付けておくと、エラーが発生したとき自動的にその状況がMicrosoftへ送信され、開発サイドにフィードバックされることになります(ユーザーの個人情報が送信されることはありません)。
[次へ]をクリックします。
11.インストールの準備完了
インストールされるコンポーネントが表示されるので、[インストール]をクリックします。
12.インストール開始
「状態」欄にコンポーネントごとにインストールの状況が表示されていきます。終了すると「セットアップが完了しました」と表示されます。
13.インストール完了
すべてのコンポーネントがインストールされると、画面20のようなメッセージが表示されます。インストール中に発生した問題などは「概要ログ」をクリックすれば表示されます。
一通り確認して[完了]をクリックすれば終了です。
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