データアクセスページのソースには、ActiveXオブジェクトの設定がびっしりと記述されています。これらは、すべてAccessが生成したもので、HTMLファイルとしてAccessの管理するテーブルやクエリなどのオブジェクトとは別に保存されます。
- ページのアイコンはショートカット -
Accessのデータベースウィンドウには、保存したHTMLファイル(データアクセスページ)へのショートカットが表示されます。
データベースウィンドウの「ページ」パネルにあるデータアクセスページのアイコンは、単なるショートカットだということに注意してください。テーブル、クエリ、フォームなどのように、mdbファイルの中にその実体が存在する訳ではありません。
ショートカットを削除しても、別の場所に保存されているHTMLファイルは残ります。また、データアクセスページとして作成したHTMLファイルを削除してしまうと、Accessでデータアクセスページを開こうとしてもエラーになります。
- HTMLとデータベースを公開する -
IEでデータアクセスページを開き、レコードを表示させたり追加や削除などを行う場合、その対象となるデータベースは
そのデータアクセスページを作り
管理しているAccessのmdbファイル
です。
従って、データアクセスページとしたHTMLファイルはもちろん、それを介してアクセスするmdbファイルもネットワーク上に公開され、クライアントからアクセスできる状態となっている必要があります。
クライアントマシンのローカルなフォルダなど、ネットワークに公開されないフォルダに存在するmdbファイルを開いてデータアクセスページを作ると、たとえページの保存先が共有フォルダであっても、他のクライアントからはデータベースをアクセスできません。
ネットワーク上のクライアントから、IEを使ってデータアクセスページを開き、データベースを操作できるようにするには、HTMLファイルとデータベース(mdbファイル)の両方が、ネットワーク上に公開されていなければなりません。この点に注意しましょう。
- ソース内のパスを書き換える -
さらに、HTMLファイルに記述されたデータベースファイルの保存先も重要です。Accessを起動し、ローカルなmdbファイルを開いてデータアクセスページを作ると、データアクセスページとしたHTMLファイルの中には、以下のようなパスが書き込まれます。
Data Source=D:\Data\example\ex06.mdb;
このような直接パス表記では、ネットワーク上のクライアントからデータベースファイルをアクセスすることはできません。以下のようなUNC表記に書き換えておく必要があります。
Data Source=\\Mary\Data\example\ex06.mdb;
これは、データベースファイルの保存先が、コンピュータ名“mary”の共有フォルダ“Data”以下に存在する場合の例です。
Accessで、共有フォルダ内にあるmdbファイルを開いてデータアクセスページを作成した場合には、HTMLファイルにもUNC表記の保存先が記録されます。
- クライアントのライセンスに注意 -
データアクセスページは、IISなどのWebサーバー機能を使わず、ネットワーク上のファイルサーバーに置かれたAccessの機能を使ってデータベースを操作します。従って、クライアントにAccessをインストールする必要はありません。
しかし、ネットワーク上で複数のユーザーがデータアクセスページを利用するためには、クライアントにもAccessのライセンス(使用許諾)が必要になります。Accessをインストールしていないコンピュータからの操作も可能ですが、使用許諾を受けていない場合は契約違反となります。この点にも注意してください。
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