HTMLは、SGMLから受け継いだタグによって文書を成形し、ブラウザで表示できます。タグは記述指定子であり、タグで囲んだ範囲の文書を「どのように表現するか」を示す機能を持っています。
- HTMLは“表示”中心 -
HTMLではユーザーが自由にタグを定義できず、あらかじめ定められたタグしか使えません。そのため、文書の構造を柔軟に表現することより、文書を整形して画面に表示することの方が主要な目的となります。つまり「どのように表示するか」を示す機能であるということです。
タグはW3C※2 が定めたHTMLの使用に基づき、ブラウザが解釈して表示を行います。そのため、本来のHTMLから外れたブラウザ独自のタグが生まれ、それを統一するためにまた新たなHTMLの仕様が策定され…といった形で、インターネットの普及、通信技術・コンピュータ技術の進歩と共に、発展していきました。
※2 WWW Consortiumの略。WWW(World Wide Web)の標準化を研究し、様々な規格を策定、認証する国際的非営利団体
- CGIからJavaへ -
HTMLは、元々テキスト情報に簡単な図や表などの画像データを組み合わせ、合理的に表示することが目的で誕生しました。その後音声や動画の再生なども可能となり、プログラムの実行もできるようになりました。
ブラウザを介して実行されるプログラムは、最初はCGI(Common Gateway Interface)と呼ばれる単純な仕組みだけでした。その後、ブラウザにプラグインと呼ばれる補助プログラムを組み込むことで、特殊なプログラムも実行できるようになりました。
さらに、サン・マイクロシステムズの開発したプログラミング言語Javaをベースにしたアプレットと呼ばれるプログラムが実行できるようになり、さらにはJavaスクリプト、VBスクリプトなどの言語も使用できるようになりました。
- 基本は変わらない -
Webアプリケーションの実行形態については、次の節で解説します。ただ、どの言語を使っても、結局はHTMLによるタグの記述に従い、Webサーバーとクライアントのブラウザがやり取りして処理が進むことに、変わりはありません。
Webの基本は、クライアントからWebサーバーに向けての要求の送信と、それを受けたWebサーバーからクライアントに向けての応答です。
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