ConnectionStringプロパティと接続文字列 |
ADOでデータベースを制御するには、ConnectionオブジェクトのConnectionStringプロパティに接続文字列を設定しなければなりません。この点について簡単に補足しておきます。
- ConnectionStringプロパティ -
ConnectionオブジェクトのConnectionStringプロパティに設定する接続文字列の書式は、以下のようになります。
Provider=<プロバイダ>;Data Source=<データソース>;<プロバイダ固有の設定>
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プロバイダ
データベースを制御するデータベース・エンジンの種類を、以下のような文字列で指定します。
表2:プロバイダ指定文字列
プロバイダ名 |
文字列 |
Jet4.0 |
"Provider=Microsoft.Jet.OLEDB.4.0" |
Oracle |
"Provider=MSDAORA" |
SQL Server |
"Provider=SQLOLEDB" |
ODBCドライバ |
"Provider=MSDASQL" |
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データソース
SQL ServerやOracleでは“Data Source”にサーバー名を、JetやODBCでは“Data Source”にデータベース名を指定します。SQL Serverでは“Initial Catalog”にデータベース名を設定します。
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プロバイダ固有の設定
データベース接続のためのユーザーIDとパスワードは、各プロバイダごとに異なります。多くのプロバイダではユーザーIDに“User ID=...”、パスワードに“Password=...”という書式を用いますが、ODBC接続ではユーザーIDに“UID=...”、パスワードに“PWD=...”という書式を用います。 |
- 接続文字列の例 -
各プロバイダごとの接続文字列は、以下のような感じになります。以下の例では、サーバー名は“dbone”、ユーザーIDは“taro”、パスワードは“123456”に統一してあります。これらは、もちろん実際の設定に合わせて適宜変更しなければなりません。また、表示の都合で適当に改行してありますが、実際には""で囲まれた1つの文字列です。
Jet 4.0
"Provider=Microsoft.Jet.OLEDB.4.0;
Data Source=Hanbai.mdb;User ID=taro;Password=123456;"
Oracle
"Provider=MSDAORA;
Data Source=dbone;User ID=taro;Password=123456;"
SQL Server
"Provider=SQLOLEDB;
Data Source=dbone;Initial Catalog=Hanbai;
User ID=taro;Password=123456;"
ODBC
"Provider=MSDASQL;
DSN=HAnbai;UID=taro;PWD=123456;"
- Openメソッドで接続 -
ConnectionStringプロパティに接続文字列を設定した段階では、まだデータベースへの接続は行われません。この後、ConnectionオブジェクトのOpenメソッドを実行することで、データベースに接続してそれをオープンします。
また、接続文字列をConnectionStringに設定しないで、直接ConnectionオブジェクトのOpenメソッドの引数として与えることもできます。
adoHanbai.Open _
"Provider = SQLOLEDB;" _
& " Data Source = dbone; Initial Catalog=Hanbai;" _
& " User ID=taro; Password=123456;"
データベース操作の基本であるSELECT命令と、それをプログラミング言語で扱う方法を紹介してきました。SELECT命令を理解したら、次はデータの加工を行う挿入・削除・更新処理に進みましょう。
サンプルファイル (LZH形式 885 B)
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