ナレッジベース

El Tabelle for .NET 2.0J

「ノータッチ デプロイメント」は Web サーバー上に配置したアセンブリを Web ブラウザから直接起動する配布方式です。たとえば、「http://localhost/WindowsApplication1.exe」のような URL から、クライアント PC 上で WindowsApplication1.exe を実行します。
この配布方法は、クライアントに .NET Framework 以外を配布する必要がなく、配布が容易でコストを抑えることができます。一連の動作やコンセプトから「スマート クライアント」「Web 配布」とも呼ばれます。

El Tabelle はこの配布方式に対応していますが、セキュリティの設定と厳密名を持つアセンブリのキャッシュが更新されない現象について留意する必要があります。

セキュリティの設定
El Tabelle のアセンブリはクライアント PC のリソースを使用します。クライアント PC のセキュリティ設定で El Tabelle のすべてのアセンブリまたはアセンブリが存在する URL に FullTrust（完全な信頼）を与える必要があります。これは LAN 上の共有フォルダに配置したアセンブリを実行する場合も同様です。
なお、アセンブリに対するセキュリティはコントロール パネルの「管理ツール」にある「Microsoft .NET Framework Configuration」の「ランタイム セキュリティ ポリシー」で設定します。

厳密名を持つアセンブリのキャッシュが更新されない現象
ノータッチ デプロイメントでは、アセンブリがクライアント PC 上で実行されるため、アセンブリはクライアント PC にダウンロードされ、システムにキャッシュされます。以後の実行ではキャッシュされたアセンブリが使用されます。
通常、厳密名を持たないアセンブリの場合は Web サーバーのファイルが更新された場合に、更新されたアセンブリがダウンロードされ、クライアント PC のキャッシュも更新されます。
しかし、El Tabelle のように厳密名を持つアセンブリの場合、バージョンと厳密名だけがチェックされ、アセンブリの更新日時やファイル バージョンはチェックされません。したがって、Web サーバー上のアセンブリを更新してもクライアント PC では古いアセンブリが使用され続けるという現象が起きます。
現時点ではこれは .NET Framework の仕様によるものとみられ、El Tabelle によって回避することはできません。この現象はノータッチ デプロイメントを使用するうえで特に留意する必要があります。

なお、El Tabelle のヘルプファイルの次のトピックに図を交えた解説があります。合わせてご利用ください。

[El Tabelle for .NET 2.0 の使い方]
　[アプリケーションの配布]
　　[Web 配布(ノータッチ デプロイメント)]

機能・仕様